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授業の準備をしていたら、楽譜の構成ミスを発見しました。
ショパンの「別れのワルツ」(Op.69-1)の後半・前段で、クライマックスを形成する重要な部分です。
この部分は反復されるのですが、1回目83小節のバスにはフラットが付いているのに、2回目99小節のバスには付いていません(楽譜参照)。
同一小節内の右手旋律にはどちらもナチュラルが付いているので、フラットの付け忘れですね。
自宅には同じ作品の楽譜が3冊あるので、念のために調べてみたら、やはり他の楽譜にはフラットが付いていました。
これは日本の大手楽譜出版社の、昭和31年の版なのですが、同じ出版社の昭和30年の版にはミスがありません。
書籍でもミスはたくさんありますが、楽譜も同じです。
10年ほど前に、モーツァルトのピアノ協奏曲をオリジナル楽器で演奏するために、通奏低音の演奏譜を作ったことがあります。
楽譜は高校生の時に買ってもっていたのですが、その演奏会のためにわざわざ新しい楽譜を購入して作業を進めました。
するとあったのです、ミスが…
ほかの楽器はみな偽終止(Ⅴ→Ⅵでフレーズを閉じること)しているのに、通奏低音(ピアノ)パートだけ全終止(Ⅴ→Ⅰでフレーズを閉じること)になっています。
他の版を調べてみたら、どれも間違っていました。
その後修正されたのでしょうか。
でも、この程度のミスはたくさんあります。
時間のあるときには出版社に連絡するのですが、しないことのほうが多いですね。
この作品のように何度も聴いたり弾いたりしている曲の場合には、笑い話で済ませることができますが、よく知らない作品特に新作の場合などはそうはいきません。
気をつけなくてはいけないと、戒める気持ちを強く持ちました。
2012041248

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