忍者ブログ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

NHKBSプレミアムで、ギドン・クレメル ピアノトリオ演奏会を観ました(録画ですが)。
ギドン・クレメル・・・懐かしい思い出のあるヴァイオリニストです。

大学2年のころでした。
大学に入るまでまでFMの音楽番組を録音(エアチェック)するときは、オープンリールデッキを使っていました。
人からもらったテープを聴くためだけに、中古で購入したカセットデッキを使いました。
それが、音質が向上し、ほとんどの人がカセットデッキに移行したために、自分でも新しいデッキを購入するはめになりました。

そこで試しに録音したのが、デビュー間もないギドン・クレメルのスタジオ録音です。
いろいろな曲を演奏していたのですが、記憶に残っているのは、エルンストの「夏の名残のバラ(庭の千草)による変奏曲」です。
主題は誰もが知っているメロディですが、この変奏曲を聴いたのは初めてだったので、印象に残ったのでしょう。
いい演奏でした。
一度聞いただけでファンになりました。
その後瞬く間にスターになっていくのを、心の中で拍手をしながら見守っていました。

去年の11月、サントリーホールでの演奏会(聴きに行くことはできませんでしたが)を2回に分けてNHKで放映した、その2回目です。
前半はフランクがまだ若いころのめずらしいピアノ三重奏曲。
でも、これは二・三楽章だけ。
時間の都合か、著作権の都合か・・・全曲聴きたかった。

後半はフランクの名曲ヴァイオリンソナタ。
何度聞いても感動する作品です。
久しぶりに聞いたギドン・クレメル。
?なにか変りました?
なんでしょう・・・

フランクのヴァイオリンソナタは、晩年の作品とは言いながら、ヴァイオリニストがデビューリサイタルでよくとりあげる作品で、わくわくするような躍動感あふれる作品です。

それが全く違う装い。
静かで淡々と弾き続けています。
年を取って枯れてきたの?
違うでしょう。
クレメルは私の3歳上。
枯れるというような年ではありません。

ではこの演奏は何?
無情な寂しさまで感じます。
もちろん最終楽章の盛り上げは素晴らしいのですが、聞き終わった後に諦観のような虚脱感まで感じました。
何かあったのでしょうか?
宿題をもらったような気がしました。


追記:この寂しさを「メランコリー」と表現している方がいたのでリンクしておきます。同じように聴いていた方がいたのですね。→

20130313634


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
PR
この記事にコメントする
Name:
Title:
Mail:
URL:
Color:
Comment:
pass: emoji:Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー
05 2025/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
最新コメント
最新記事
最新トラックバック
プロフィール
HN:
issue
年齢:
74
HP:
性別:
男性
誕生日:
1950/12/05
職業:
音楽大学作曲学科准教授
趣味:
スコッチ・シングルモルト
バーコード
ブログ内検索
忍者アナライズ
カウンター
忍者ブログ [PR]
Copyright(C) issue's blog All Rights Reserved